「コウモリ」といえば夜中に空を飛び回っているといったイメージでしょうか?
ただ飛び回っているだけで一見、人間の生活とはあまり縁が無いように思われます。しかしコウモリは実は家などに入ってきた場合、様々な害を及ぼすことで知られています。
そんなコウモリが及ぼす様々な被害について今回は解説していきたいと思います。
この記事を読んでいただければ、コウモリがいかに危険な動物か、対策が必要な動物であることがわかると思います。
コウモリの被害が起きやすい場所について
コウモリの被害について説明する前に、コウモリがどのような場所を好んで巣を作るのか
解説していきたいと思います。
まずコウモリが好む場所には以下のような特徴があります。
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- ・雨風がしのげて暖かい場所
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- ・隙間のある場所
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- ・ぶら下がって休憩できるような場所
- ・虫などの餌がたくさんある場所
そして、このような条件を満たす場所として以下が挙げられます。
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- ・屋根裏
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- ・通気口(換気口・吸気口)やエアコンの隙間
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- ・雨戸(シャッター)の隙間
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- ・外壁の隙間
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- ・屋根や屋根瓦の隙間
- ・軒下
基本的にはコウモリは隙間のある場所を好み、2,3cmの隙間があれば
侵入することが出来ます。
多くの隙間があり、雨風をしのげる暖かい場所である人間の家は、
コウモリにとっては格好のすみかとなるのです。
コウモリによるさまざま被害について
コウモリが家の周りに現れ、侵入することによる被害は大きく分けて
「羽音や鳴き声による騒音」
「糞による衛生的な被害」
「寄生虫による被害」
「通気口などの通り道の被害」
の4つに分けられます。
ではそれぞれの被害について詳しく見ていきましょう。
鳴き声や羽音による騒音
コウモリの被害としてまず挙げられるのは「騒音」による被害です。
まずコウモリの鳴き声ですが、基本的には超音波で、人間の耳に聞こえることは殆どありません。
ただし危険を察知した場合は「キィキィ」などの人間に聞こえるような鳴き声を発することがあります。
それよりも騒音の被害の多くは羽音によるものです。
コウモリに棲みつかれた家に日没から夜間にかけてコウモリがバサバサと羽音を立てて戻ってきます。
部屋の中を飛び回るだけではなく、壁の狭い隙間からも侵入し、外壁と内壁の隙間で音を立てます。
またコウモリは夜行性のため、夜になると羽音などで騒音を出し、住んでいる方はあまりのうるささに眠れなくなるなどの精神的な被害を受けます。
コウモリの糞によるさまざまな被害
コウモリの被害で最も大きいものが糞(フン)による被害です。
壁の隙間に溜まった大量のコウモリのフンです。
こちらは屋根瓦の下に溜まった大量のコウモリのフンです。
動画では壁の中に入ったコウモリが大量の糞をしており、壁を叩くと物凄い量の糞が溢れ出てきました。
特別このお宅の被害が大きいというわけではなく、コウモリに住み着かれた家の壁の中や屋根の上や瓦の下、軒下やベランダなどには軒並みこのような大量のフンをされています。
コウモリは一匹一匹は小さいですが、その小さい身体を維持するために排泄の頻度が非常に多く、また集団で棲み着くので、あっという間に糞の量は増えていきます。
コウモリの糞は5mm~10mm程度で、昆虫しか食べないため、触ると崩れやすいのが特徴です。
このような糞が家の中や周辺に溜まることにより、様々な被害をもたらします。
・悪臭
日に日に溜まっていく大量の糞や、コウモリ自体の獣臭により悪臭が漂います。
ちなみにコウモリの糞はドブのような臭いがします。
天井裏や家の周囲からこのような臭いがした場合、コウモリに棲み着かれている可能性があります。
さらにこの臭いによって、別のコウモリを引き寄せてしまう原因となることがあります。
特に梅雨時は、強い悪臭が漂い、体調を壊してしまう方もいるようです。
・カビなどによるアレルギー症状
溜まった糞にはカビが発生し、それが乾燥すると崩れて空気中に舞い散ります。
それを吸い込んだ場合、アレルギー症状が引き起こされる場合があります。
・病原菌などのウイルスの媒介
コウモリの糞による被害でもっとも危険なものは病原菌などのウイルスの媒介です。
コウモリの糞にはたくさんのばい菌がついており、乾燥し空気中に舞い散った糞を吸い込んだ場合、以下のような感染症などを引き起こす恐れがあります。
●ハンタウイルス感染症
急な発熱や、頭痛、悪寒、だるさや腹痛、嘔吐を発症し、重症化した場合、死に至る恐れがあります。
●ヒトプラズマウイルス
発熱や、咳が止まらない、筋肉痛、胸痛、倦怠感を発症し、まれに高熱や呼吸困難に陥ることもあります。
●ニパウイルス感染症
発熱、頭痛、めまい、嘔吐、けいれんなどを伴い、重症化した場合死に至る恐れがある。
●ヘンドラウイルス感染症
コウモリから馬へと感染し、馬から人へと感染する。
高熱や心拍数の上昇、呼吸困難や肺炎、髄膜炎を引き起こす。
●リッサウイルス感染症
コウモリの唾液にウイルスが含まれており、噛まれたり引っ掻かれたりした場合に感染する恐れがあります。狂犬病の症状と非常によく似ており、頭痛、発熱、だるさや興奮の中枢神経症状を発症する場合もある。最終的には呼吸困難から死に至る。
●アルボウイルス感染症
コウモリに寄生しているダニなどから媒介される。
殆どは無症状だが稀に関節痛や皮膚のかぶれ、脳炎や出血熱を発症することもある。
いずれも報告例は少ないですが、殆どが死に至る恐れのある病原菌のため注意が必要です。
・汚染
天井に棲み着かれ大量に糞をされた場合、その場所が腐って天井にシミを作ったり、最悪の場合天井が抜ける恐れがあります。
また飛びながら糞をすることもあるので、洗濯物や外壁などを汚す恐れもあります。
さらに侵入口となるコウモリの出入りする場所が黒ずんで変色してしまったり、
トタンなどでは、サビの原因となる場合もあります。
コウモリに寄生している虫による被害
コウモリの身体には非常にたくさんのダニやノミが寄生しています。
また、コウモリの糞尿からはコウモリマルヒメダニ」「コウウモリマダニ」「コウモリトコジラミ」の3種のダニが媒介されます。
これらの寄生虫が室内に侵入し、首や手足などの肌が露出している部分に噛みつき吸血します。
噛まれた部分は赤く腫れ強いかゆみを伴います。
通気口や換気扇・エアコンの故障などの被害
コウモリは通気口(換気口、吸気口)や換気扇、エアコンなどの隙間にも入り込みます。
入り込んだコウモリがそのまま死んでしまうと、故障の原因になります。
また死んだコウモリが腐臭を放ちます。
こういった空気の通り道にコウモリが住み着くことにより、前述したとおり寄生虫などを媒介することとなります。
まとめ~コウモリ駆除や対策は専門の業者に依頼することをオススメします
このように様々な被害をもたらすコウモリですが、ご自身で駆除や対策・清掃等を行うことは、以下の理由であまりオススメしておりません。
・コウモリは無許可で捕獲・駆除することは出来ない
コウモリを含む害獣などの野生生物は「鳥獣保護管理法」により、無許可で捕獲と駆除を行うことは禁じられています。
・侵入しそうな隙間をすべて塞ぐのは難しい
記事の最初の方でもいいましたが、コウモリは数センチの隙間からでも侵入してきます。
知識のない方にとって、家屋全体のあらゆる隙間を塞ぐことは不可能に近いといえます。
普通は気づかないような隙間からでもコウモリは入ってきます。
・糞の清掃が大変
悪臭や病原菌、アレルギーの原因ともなる大量の糞を清掃するのは想像以上に危険で重労働です。地面に落ちている糞を掃くぐらいでしたら簡単ですが、屋根の隙間や屋根裏の清掃を行うのには危険が伴います。
このようにご自身ですべての対策や清掃を行うにはやはり限界があります。
「なかなかコウモリを追い出せない。」「糞の掃除が大変すぎる。病気になりそうで心配…」
と思われた方は、一度専門の業者に対策や清掃の相談をしてみてはいかがでしょうか?
プログラントでは経験豊富なペストコントロール技術者などの有資格者が、追い出しから・侵入口の封鎖、清掃消毒までしっかり行います。
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スペシャリスト
藤井 靖光
株式会社プログラント 代表取締役
日本有害生物対策協会 理事
- 取得資格
-
・公益社団法人 日本しろあり対策協会シロアリ防除士13510
・公益社団法人 蟻害腐朽検査士 熊本県-17-0042
・一般社団法人 住宅基礎コンクリート保存技術普及協会
住宅基礎コンクリート保存技術士J21-0211
・一般社団法人 熊本県労働基準協会 特定化学物質四アルキル鉛等作業主任者
第4350号
・KOBELCO高所作業車第17号ー6・ロープ高所作業91
・狩猟免許・罠猟免許 - 得意なジャンル
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