農林水産省の調査によれば2016年度の被害額は全国で約3億3千万円に達しています。アライグマは、人を攻撃する事もありますし、ご家庭で飼われているペットや家畜などを襲ったりするという被害事例もあります。そんなアライグマの被害が熊本でも急増していることをご存知でしたか?この記事では熊本におけるアライグマの生息域の拡大と、アライグマが及ぼす被害、
そして自分でアライグマの駆除が可能なのか?についてお伝えしていきます。
熊本でも急拡大中!アライグマの生息域
九州においては、平成21年度時点で長崎・佐賀・福岡の3県の一部地域にしかアライグマの生息確認がなされていませんでした。
しかし近年では、繁殖力の強さ・天敵となる生物(オオカミやオオヤマネコといった大型肉食獣)がいないなどの理由から、九州北部はほぼ全域にアライグマの生息が確認されており、徐々に九州南部へと生息域を拡大しています。
熊本県のアライグマの捕獲・死亡個体件数は87頭(2022年3月16日現在)です。生息が確認されている地域が下記のように年々拡大しています。
(令和4年4月現在)引用:熊本県ホームページより
【アライグマの生息が確認された地域】
平成25年2月 | 熊本市・上益城郡御船町 |
---|---|
平成30年8月 | 熊本市、荒尾市、玉名市、山鹿市、菊池市、宇城市、宇土市、玉名郡玉東町・和水町・南関町、阿蘇郡小国町・高森町、上益城郡御船町・山都町 |
平成31年3月 | 熊本市、荒尾市、玉名市、山鹿市、菊池市、宇城市、宇土市、天草市、玉名郡玉東町・和水町・南関町、阿蘇郡小国町・高森町、上益城郡御船町・山都町 |
令和3年10月 | 熊本市、荒尾市、玉名市、山鹿市、菊池市、宇城市、宇土市、天草市、芦北町、水俣市、玉名郡玉東町・和水町・南関町、阿蘇郡小国町・高森町、上益城郡御船町・山都町、益城町、菊陽町 |
徐々に生息が確認された地域が増えて、エリアが拡大しているのが分かります。(追加された地域を赤太字で示しています)
平成22年9月から令和4年2月1時点での熊本県内におけるアライグマの個体確認数は234事例で253頭に及びます。
なにかしらの対策をとらなければ、熊本県でもアライグマの生息域が拡大し、個体数が増えることで、農作物被害や家屋侵入による被害がより多く発生することになってしまいます。
このままでは対岸の火事というわけにはいかなくなるかもしれません。
アライグマは一旦侵入すると、その強い繁殖力から急速に個体数を増やし、どんどんと被害を拡大させていきます。そのような事態にならないように、捕獲などの対策を講じることが大切です。
コロナ禍でアライグマが更に急増?!
新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、実はアライグマが急増していたのです。
自宅で過ごす俗に言う「お家時間」が増えた事がアライグマたちにとっては恰好の餌食となっています。
コロナ禍で増えているのには理由がありました。
それは、自宅で過ごす時間が増えたことにより、生活ゴミが増加したからです。雑食で何でも食べるアライグマにとっては住宅街はもはや住みやすい場所と化しているのです。
また、生活ゴミなどの栄養豊富な餌を食べるうちに巨大化しているという話もあります。体が大きくなれば、力も強くなり捕獲も困難を強いられることになります。現に、罠にかかりはしたものの入り口をこじ開けて脱出したなんてこともよくあります。
アライグマの形態的特徴とは
年々生息域を拡大し、農作物や家屋に被害を発生させているアライグマですが、
どのような動物なのでしょうか?
まずはそんなアライグマの生態について少し確認してみましょう。
アライグマは食肉目アライグマ科に分類される哺乳類です。
名前の由来は、その名のとおり、前足を水中につっこんで獲物を探る姿が手を洗っているようにみえたからともいわれています。(諸説あります。)
アニメやイラストでアライグマを見たことはあっても、実物をみたことがない方たちのために、写真と共にアライグマの形態的特徴についてまとめてみましたのでご覧ください。
体長 | 尾長 | 体重 | 体毛 |
---|---|---|---|
40cm~60cm | 20cm~40cm | 3kg~10kg | 灰褐色・茶褐色など |
-
- 人の手のように指が長い(5本指)
- しっぽがシマ模様
- 眉間に黒い筋がある
- 耳のふちが白い
- 白いひげ
「前肢の指が長く、ものをつかむことができる」という点もほかの害獣にはない特徴です。
こちらの動画のように筒のような狭い隙間に前肢をつっこんでエサをとることができます。
実験では、アライグマの成獣は約27cmまで差し込むことが可能だったそうです。ちなみにネコやアナグマは約16cmなので、相当な深さまで差し込めることが分かります。
アライグマについてもう少し詳しく知りたい方は、アライグマの生態についてこちらで詳しくまとめています。
アライグマの写真をみたけどちょっと違うなと感じられた方。もしかしたら「タヌキ」かもしれません。
屋根裏に侵入したアライグマが起こす被害とは?
一般的にアライグマなどの野生動物は、草原や水辺など自然の恵みを糧にして生命を維持しています。
しかし、栄養価の高い農作物や生活ゴミの存在は、野生動物にとってはごちそうであり、年間を通して容易に得ることができるので、人間の生活圏内に侵入してくるようになりました。
雨風をしのぐために建物もありますし、その中には「断熱材」もあります。断熱材はアライグマにとって、巣を作るにあたってもってこいの資源となります。繁殖力の強いアライグマは、そこで子どもを産み育てることがあります。外敵に襲われる心配もありません。
つまり、アライグマにとって人間が活動しているエリアは、食事に困らない・安心して暮らせる場所になっているのです。
アライグマとしては人間に迷惑をかけようと思って、侵入しているわけではありませんが、結果的に様々な被害をもたらしてしまいます。
そこで、アライグマが建物に侵入した場合、どのような被害が起きているのでしょうか?まとめてみました。
騒音被害
アライグマやハクビシンは、行動範囲の中に複数のねぐらをもっているといわれ、転々と移りながら生活をしています。
主に夜間に活動をするので、寝静まった夜や早朝にガサゴソと音がしているのに気づいて、「何かが天井裏に入ってきた!」と認識される方が多いです。
- 天井裏を移動する音がうるさくて眠れない
- 小さな音にも敏感に反応してしまう
- 得体の知れないものが頭の上をうろついているという恐怖
- 上から落ちてこないか心配・・・
物音に気づいてからは上記のように様々な問題がでてきます。不眠症になられる方、精神的ストレスで体調を崩される方もいます。
糞や尿などの被害
中でも被害ワースト1は、糞尿被害です。
アライグマは巣の周りなど同様の場所に糞尿をします。
アライグマの糞の大きさは、直径2センチ~3センチ程度、長さは5センチ~18センチ程度です。個体が大きいのでイタチやテンと比べると大きいです。
雑食の上に、あまり噛んでたべないので、糞の中には動物の骨や昆虫の羽、種などの断片が含まれていることが多いのも特徴です。
フンや尿のおかげで天井板にシミができ、糞尿がしたたり落ちてくることも。最悪の場合、板が腐れて抜け落ちてしまうこともあります。
糞が天井裏にあるというだけで不衛生ですが、アライグマは人と動物に共通する感染症(狂犬病、レプトスピラ症、アライグマ回虫症)の媒介動物として知られています。
現在、日本に定着したアライグマから人への感染事例は報告されていません。(動物園の飼育個体では確認されたことがあります)
しかし、原産地の北米では、アライグマ回虫は普通にいるとのこと。
アライグマ回虫の卵は、アライグマの糞とともに体外に排出されます。感染事例は報告されていないとはいえ、万が一感染していたアライグマだったならば、感染してしまう可能性があります。アライグマ回虫症にかかると、視覚障害・運動障害が引き起こされ、重篤な場合は死に至ります。
そのようなリスクが潜んでいるアライグマの糞をそのまま天井裏に放置しておくのはあまりお勧めしません。被害は広がるばかりで、なにも良いことはありません。
- 同じ場所に大量の糞尿をするので、天井板にシミができ、したたり落ちる。
- 大量の糞尿による悪臭が発生する
- 天井板が腐れて抜け落ちる
- 北米ではアライグマ回虫の卵が糞のなかにいる
- 大量のダニやノミが付着している
断熱材の被害
イタチ被害と同様に、断熱材を巣の材料にされ、荒らされてしまう被害がおきています。
場合によってはそこで出産、子育てをすることもあります。
荒らされた断熱材は、本来発揮すべき効果が得られない状態です。また、野生動物が行き来しているので、ノミやダニなどの寄生虫がついている可能性もあります。
- 断熱材が荒らされ本来の機能が発揮できない状態に
- ノミ・ダニなどの寄生虫の温床に
上に挙げた以外にもさまざまな被害が報告されています。
以下記事にて詳しく書いてありますのでご覧ください。
自分でアライグマを駆除することは可能なのか?
大切な家に糞尿をし、断熱材を荒らし、騒音をたてて眠れない夜をすごさせるアライグマ。
自分でどうにかして駆除できないかと考える方もいらっしゃると思います。
もちろん、やれないことはありませんが、実際にはいろいろとやらないといけないことがたくさんあります。
ネックになるのは、アライグマは他の野生動物と同様「鳥獣保護法」により、勝手に捕まえたり駆除すると、法律で罰せられる可能性があるということです。
どうしても自分で駆除を考えていらっしゃる方は、事前に自治体に問い合わせてどのような手続きが必要なのか確認をしてください。
アライグマが入るような隙間の例
アライグマ駆除と書いていますが、捕獲してしまえばおしまいというわけではありません。
たしかに悪さをしていたアライグマを排除することに成功したかもしれませんが、侵入口を塞がなければ、再侵入したり、別のアライグマが侵入してくる可能性が高いからです。
アライグマにとって屋根裏は外敵に襲われる心配がない安心できるねぐらを提供してくれる場所です。侵入してこないよう、徹底した侵入口封鎖が求められます。
イタチと違い、アライグマはパワーがあります。簡易的な塞ぎ方では壊されてしまいますので注意が必要です。
アライグマは執着心が強いので、気に入った縄張りは何度でも訪れます。この”塞ぐ”という作業が一番重要になってきます。
害獣の防除施工を行っていて気づいたことは「増改築をした家に害獣が侵入するケースが多い」ということです。
接合部分の処理があまくて隙間が生じたり、構造が複雑化したために身を隠しながら侵入がしやすくなったりと、害獣にとって好都合なことが多い建物になっているからだと思います。
そして悲しいことに、増改築した家は施工する側からすると不都合なことが多いです・・・。(屋根裏に入れない・狭すぎて作業ができないなど)
業者にアライグマ駆除を依頼するのもひとつの方法です
家のどこに隙間があるのかは実際に調査してみないとわからないものです。(家の構造に詳しい人は、ある程度目星がついているといいます)
どこから侵入してきているのかを屋根裏から判断することも可能ですが、屋根にのぼって外から詳しくみていかないと気づかない隙間も存在します。
「塞いだと思ってもまた入ってきた!」
「ここかなと思って塞いだけどまた入ってきた!」
「いろいろと試してみたけど、結局止めることが出来なかった・・・」
このような結果になってしまったら、それまでにかけた時間と労力とお金は水の泡と化してしまいます。そうこうしている間に、被害はどんどん悪化するばかりです。
こうならないためにも駆除業者に依頼することをオススメします。
気になる費用…どれくらいかかるの?
実際に駆除を依頼する際に、気になってくるのは駆除に関する費用だと思います。
たしかに自分で行うよりも費用はかかりますが、確実に結果を出してくれます。汚れた断熱材の撤去、糞清掃、消臭、衛生消毒など、なかなか個人ではできないことも行ってくれます。
駆除に関する費用は「被害状況であったり、施工内容によって費用が異なる。」というのが一番相応しい文言になってくるのが正直なところでしょうか。
実際に被害はどんな感じなのか?入ってきた動物はアライグマなのか?ハクビシンなのか?イタチなのか?など、不安に思っていること・疑問に思っていることを解決してくれますので、一度ご相談されることをお勧めします。
もちろん、弊社もアライグマ駆除を行っております。
以下のような資格を持った経験豊富なスタッフが、大切な家にアライグマが入ってこないよう防除工事を行います。専門的な知識を持って、適切な方法にて処理いたしますので、安心してお任せください。
- 防除作業監督者(防第15117号)
- 建築物ねずみこん虫等防除業
- ペストコントロール技術者
- わな猟 狩猟免許など
最大5年の保証付きです。施工後、万が一、アライグマが侵入した場合は無償にて再施工を行いますので、ご安心ください。
なお調査やお見積りは無料で行っておりますのでまずはお気軽にお問い合わせください!
シロアリ駆除専門スタッフが
あなたのお悩みを解決いたします!!
- 羽アリが家から大量にでてきた
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藤井 靖光
株式会社プログラント 代表取締役
日本有害生物対策協会 理事
- 取得資格
-
・公益社団法人 日本しろあり対策協会シロアリ防除士13510
・公益社団法人 蟻害腐朽検査士 熊本県-17-0042
・一般社団法人 住宅基礎コンクリート保存技術普及協会
住宅基礎コンクリート保存技術士J21-0211
・一般社団法人 熊本県労働基準協会 特定化学物質四アルキル鉛等作業主任者
第4350号
・KOBELCO高所作業車第17号ー6・ロープ高所作業91
・狩猟免許・罠猟免許 - 得意なジャンル
- シロアリ防除・ハチ駆除・その他害虫防除全般・害獣防除全般・害鳥防除全般
- 担当者コメント
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