可愛らしい姿が人気で、1970年代後半に放映されたTVアニメの影響で、1980年代~1990年代にペットとして我が国にも輸入されたアライグマ。
しかし、飼育には向かず、飼い主が手放したものが野生化し、多くの被害を生むようになりました。アライグマによる被害は日本国内ほぼすべての自治体で確認されており、年々その被害は深刻なものになってきております。
日本の固有生物だけでなく、農作物や人の健康にも悪影響を及ぼし、特定外来生物にも指定されました。
今回の記事では、アライグマが媒介する病気の危険性について山口大学共同獣医学部の佐藤宏教授とお話させていただいた事を交えながら、解説していきたいと思います。
アライグマの生態
アライグマは、その愛くるしい見た目から一時期ペットとして人気の火がつきましたが、実はものすごく凶暴でペットには向かない生き物です。日本生態学会が定めた”日本の侵略的外来生物ワースト100″に選定されているアライグマは、繁殖力が強く妊娠率はほぼ100%で、生涯その妊娠率を保つと言われています。一回の出産で5~7頭もの子どもを産みます。
暑さ寒さの両方に強く、知能が高く、器用で気性が荒いのが特徴です。肉食よりの雑食で、家畜や農作物を食い荒らします。泳ぎも非常に達者な生き物です。
アライグマによる被害
そんなアライグマによる被害は多岐にわたります。詳しくは下記の記事を参考にされて下さい。
病気を媒介する
被害の中でも、人間の健康をも脅かすのが「病気の媒介」です。人間も動物も共通の病気感染症の被害は甚大です。日本ではまだ発症してはいませんが、原産地の北米では2010年にアライグマから媒介された狂犬病が発見されました。狂犬病は発症すれば致死率100%の恐ろしい病気です。
そんな病原菌を狂犬病のみならずアライグマはたくさん保有していることが判っています。その中の一部をご紹介したいと思います。
狂犬病
先にも書きましたが、日本では近年アライグマによる狂犬病の報告はありませんが、北米の方では実際に狂犬病が発生しています。狂犬病は感染すると100%死に至る病気です。しかし、アライグマは狂犬病に感染しても、他の哺乳類より長く生き続けます。つまり、長く生き続ける分、周囲に媒介して回るということです。そう考えると非常に恐ろしいです。
レプトスピラ症
レプトスピラと呼ばれる細菌が、様々な症状を示します。軽症のものもありますが、黄疸や出血、腎機能障害を伴う重症なものもあります。保菌動物としては、ネズミや家畜動物、犬やネコのペット類です。
人への感染経路は、尿の直接的な接触や、汚染された食べ物や水の飲食などが挙げられます。警戒心のないアライグマは人の住む環境の近くまで平気でやってきます。レプトスピラを保菌している可能性のあるアライグマと接触することは危険ですので絶対におやめ下さい。
アライグマ回虫症
アライグマ回虫性は、アライグマ回虫による稀な病気であり、幼児の場合、致死的な中枢神経系感染症を引き起こすことがあります。大人では、視力障害が引き起こされます。
感染は通常アライグマの糞で汚染された土や物から発生します。人におけるアライグマ回虫症は稀ではあるが、ゼロではありません。大量のアライグマが人の近くに生息しており、アライグマにおけるアライグマ回虫への感染率は高いために懸念すべきです。近年、アライグマはどんどん生態系を拡大しているため、危惧すべき事態となっています。
感染したアライグマは糞便中に数百万もの虫卵を毎日排泄しており、虫卵は数年間生き残り、人は虫卵を摂取することで感染します。
虫卵は非常に生命力が強く、直射日光に当たらなければ5~6年は生き延びます。欧米の実験では、4℃の環境下で回虫卵を保存し、10年経ったものがネズミに感染したという事例もあるそうです。
幼児の感染は虫卵汚染物をなめての感染、大人は粉塵として舞い上がった虫卵が口に入っての感染と考えられています。日本では、まだ一般的には確認されていないにせよ、日本は農村地帯が多いので、一度感染が発覚すると、糞便に汚染された野菜から感染したりする恐れがあるので、一気にまん延する可能性があります。今は確認されてないけれども注意したい病気です。
実際に欧米では、死亡例もあります。日本でもし症例が一般的に発生したら、あっという間に拡大するでしょう。
ダニ・ノミの寄生
アライグマには、大量のダニやノミが付いています。そんなダニやノミはアライグマに不用意に触れると、人間やペットにも沢山寄生しますので注意が必要です。
屋根裏に住み着かれている場合、天井からダニなどが降ってくる場合もあります。実は非常に恐ろしく、多くの病気を巻き起こす原因となります。
アライグマに限ったことではありませんが、最近毛が抜けた野生動物を目にすることがあります。その原因は”ヒゼンダニ”によるものです。
疥癬
上記に挙げたように、大量のダニやノミがアライグマには付着しており、そこから寄生して疥癬などの病気を発症してしまう恐れがあります。人間の場合、全身に丘疹や小水疱が出来る。病態が進行すると、角質が増殖し、病変部が白色になり、非常に激しいかゆみが特徴で、掻いた後の傷口から細菌などの二次感染を受ける場合もあります。
日本国内で言えば、アライグマ回虫症などよりも、疥癬などのダニによる病気の危険性が高いと佐藤教授は仰います。
大人だと指と指の間などの皮膚の柔らかく薄い部位分から被害に遭うケースが多いとされています。
疥癬は、皮膚の中に入り込んで、卵を産み、増えていき皮膚がボロボロ落ちていきます。ヒトの柔らかい皮膚に潜り込みます。小さい子どもは皮膚が薄いため、被害に遭う可能性が大きくなります。
疥癬は人から人へ伝染る病気としても知られています。
ヒゼンダニは卵から幼虫→若虫→成虫と約2週間で成熟します。ダニの寄生部位を特定することは難しいとされています。ヒゼンダニは乾燥に弱く、ヒトの皮膚から離れると2~3時間で死んでしまいます。
また、メスの成虫は、卵を産むためにヒトの手首や手のひら、指と指の間などに疥癬トンネルという穴を作って、そこに卵を産み付けます。
サルモネラ菌食中毒
本菌に汚染された水や、食料から感染する。最も多いのは、胃腸炎で6~72時間の潜伏期間を経て突然、腹痛や嘔吐を発症。その後、発熱や下痢が見られることもある。
カンピロバクター食中毒
サルモネラ菌同様、汚染された水や食料から感染する。また、保菌動物との接触でも感染する。2~6日の潜伏期間があり、全身の倦怠感に加え、頭痛、腹痛、発熱を引き起こし、2~3日遅れて下痢や嘔吐がみられる。
エキノコックス症
糞便と一緒に排出され、手や食品についた虫卵を口に入れたり、虫卵で汚染された沢水を飲むことで感染する。人における症状として、虫卵は腸の中に入り、孵化して幼虫となり、肝臓に寄生し増殖する。感染後、数年から数十年かかって自覚症状が現れる。上腹部の不快感、膨張感、そして進行すると肝機能障害が出る。
感染症を防ぐには
アライグマからの病気の媒介を防ぐには、絶対条件として”アライグマに触れない”ことです。先述でも挙げましたように、アライグマは数多くの病原菌を媒介します。基本的なことにはなりますが、アライグマを見かけても不用意に近づかない、触らない事が病気を未然に防ぐ条件となります。
また、アライグマを見かけたり、被害に遭われた場合はすぐに専門の業者に連絡しましょう。プログラントではアライグマに対する専門知識を持ったスタッフが、アライグマの防除を徹底的に行います。調査・お見積りは無料にて行っておりますので、お気軽にご連絡下さい。
まとめ
アライグマはとても可愛らしい見た目をしていますが、反面、凶暴で数多くの病気を媒介する動物です。
中には人間にも感染する恐れのある病気も多く保菌しています。まずはアライグマを見かけても不用意に近づかず、決して触らないことが大切だとお伝えしてきました。見た目と相反して凶暴なので、襲ってくることもあります。
病気によっては死に直結するような病気もありますので、知識としておさえておきましょう。
また、アライグマを見かけたり、アライグマの被害に遭われた場合は、躊躇わずに業者へ連絡しましょう。
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