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2021.04.07

その他

3分で分かる!見えない床下で起こっている結露・カビ・腐朽の被害

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日本の気候風土に合わせた昔の家は、すべて自然素材で出来ていたようで、
とても風通しが良く、自然な湿度調節機能がありました。昔から使用されてきた木材や土壁、畳や和紙などは
余分な湿気を吸って、部屋の中に湿度がなくなれば吐き出すという仕組みがあります。
材木は天然乾燥材、屋根は茅葺き、壁は泥壁など、昔の家は木と自然素材の宝庫でした。かつて日本の家は100年もつと言われてきました。
しかし現代の家の寿命は20~30年とされ長持ちする家が減ってきています。

家の寿命が減ってきたワケ

昔の住宅は、自然素材を使用していたこと・隙間が多いことなどから
高温多湿である日本の気候風土に非常に合ったものでした。

床下空間はとても広く、人間がくぐれるほどの高さであったり、
夏になると犬が昼寝をする姿も多くみられていました。

昔の家

現代の住宅は、特に冬に向いていると言われ、すきま風や
床下からの寒気もシャットアウトできるように密閉された空間に作られていたり、
コンクリートで基礎を囲むような布基礎工法に変わってきています。

しかし、これも省エネ志向で冷暖房などの効率を上げるためだったり、
地震や火事に強く作られていたりと、
わたし達が快適に住めるよう取り入れた、時代に合わせた新しい技術なのです。

その新しい技術にもやはり欠点はあります。
快適に住めるようになりましたが、住宅が長持ちしない…。

その原因はいったい何なのでしょうか?

建物は、とても湿気が苦手です。
現代の高気密・高断熱の住宅構造は、快適に住むことが出来るようになった一方で
湿気がこもりやすくなっており、その湿気によって住宅にさまざまな問題が起こります。

住宅の湿気が原因で発生する問題
結露 台所や浴室などの水廻り、押入れ、クローゼット、畳などの風通しの悪い場所や窓ガラス、サッシに結露が生じやすくなる。
カビ 結露を放置しておくと、水分が多いためカビが発生しやすくなる。
ダニ カビをエサとするダニの発生や繁殖につながる。
⇊ 
腐朽 結露が床下や壁の中で生じると、木材腐朽菌が発生し木を腐らせる原因となる。特に家を支える重要な構造材を腐食すると家の耐久性・耐震性に問題が発生。
⇊ 
害虫 腐った木材はシロアリのエサとなる。腐朽菌で弱った部材にシロアリの被害をうけると、より家の耐久性・耐震性に問題が発生。
⇊ 
疾患 カビやダニによって喘息や花粉症、アレルギーなどの疾患の大きな原因となる。
 
家が長持ちしなくなる

住宅の湿気が原因で以上のような問題が発生します。

もともと日本は高温多湿な気候であることにより湿気の多い場所です。
梅雨の時期や、夏にはジメジメとした湿気の多い状態が続くこと、
冬は室内外の温度差で結露をおこしやすいという自然環境が大きく関係し
住宅にはさまざまな問題が発生してしまいます。

畳がなんとなくジトジトする 
畳にカビが生えた 
押入れなど収納スペースにカビが生えた 
ダニに刺されることがある 

以上のようなことはありませんか?
夏は湿気が多いのは分かるけど、冬は乾燥しているのでは?
と思われがちですが、 実は冬でも意外と湿気が多く発生しているのです。

□ 喉やお肌のためにも加湿器をつける
□ せっかく部屋が暖まったから窓を閉めきる
□ 洗濯物が乾きにくい時は部屋干しにする

など、思い当たることはありませんか?

現代の住宅で換気を怠っていると、湿気がこもりがちになり
結露の原因となったり、カビやダニが繁殖してしまう原因となってしまうのです。

 

見えない部分の湿気対策も重要!

住宅内の湿気対策もとても大切ですが、
土壌に面した床下も非常に湿気の多い場所で、対策が必要です。

床下の湿気の原因  
敷地の土壌そのものが湿気ている場合  
田んぼや湿地を造成した土地 
敷地やその周辺に高低差がある 
床下や敷地内の通風が良くない場合  
床下の高さや面積が足りない 
隣家との距離が近い 
布基礎・ベタ基礎ではない 
基礎の通気口からの通風が妨げられている 
アクシデントにより湿気が通常より多くなってしまう場合  
配管からの水漏れや、雨漏りがある
台風・洪水などの自然災害によって雨水が流入した

日本は高温多湿な気候のため、
床下の環境は、想像以上に高湿度となり結露が発生する原因にもなっています。

結露って窓に水滴がつくから室内だけでは?
と思われがちですが、床下でも結露は発生しています。

床下に結露が生じ、そのまま水分だけが残り、
湿気がたまってしまうと床下でもカビの繁殖が始まり、
柱や土台など重要な構造材の腐食、シロアリの発生などを引き起こしてしまいます。

定期的に床下の調査や点検等行っていただくのが一番ですが、
日常生活の中でも床下の湿気状況をセルフチェックすることも出来ます。

床下の湿気度 セルフチェック14項目  
畳を触るとジトジトしている気がする 
畳にカビが生える 
押入れの布団やシーツが湿っぽい 
押入れやクローゼット内にカビが生える 
衣類にカビが生えたことがある  
床がブカブカしていたり、沈んだりする 
床下点検口、床下収納からカビのにおいがする
床下換気口を植木やエアコンの室外機などでふさいでいる 
床下換気口の辺りからカビのにおいがする  
浴室など水廻りのタイルや目地が剥がれている 
敷地が周辺の土地に比べて低く、上の土地や道路から雨水が流入する 
雨が降った後、庭や周りに長い間水がたまることがある
日当たりが良いのに、庭や塀などに苔が生える 
庭の土がいつも湿っている

一般の方が床下がどのような状態になっているのかなど、
日常的に特に関心を持つ場所ではありません。

目に見えない場所であるからこそ、定期的に点検を行うことは重要なのですが
床下の湿気が原因で、室内にまで影響していることはご存知ですか?

床下で湿気が高い状態が長く続くと、腐朽・劣化し、建物の寿命を縮めます。
実は、床下から部屋などの住空間へも空気は流れています。
住空間の空気も湿気が多くなり、カビや腐れにより空気が汚染し、
その空気が流れていくことにより、住人の健康にも悪影響を及ぼすことがあります。

それでは、湿気が原因で起こる、
結露・カビ・腐朽によりどのような被害が発生するのでしょうか?

 

床下での結露被害

床下に結露をおこし、湿気が多い状態が続くと
カビの繁殖や、柱や土台などの重要な構造材の腐れの原因、
さらにシロアリが好む環境となってしまう恐れがあります。

結露は外気との温度の差や、湿度が高い状態であること、
換気が十分に行われていないことなどが原因で起こります。

結露
種類 表面結露  内部結露 (壁体内結露) 
特徴 ガラス窓や壁などの表面で生じる 壁の内部で生じる
被害 室内・壁・床下等をジメジメした湿気の多い環境にし、カビやダニを発生させる原因となる。カビやダニにより人体の健康に悪影響を与える。 壁の内部でカビ・ダニを発生させる。
壁体内で水滴になり、断熱材も濡れてしまうなど
断熱材本来の機能も失われてしまう。
その断熱材も水滴を含みきれなくなると落下して 土台や柱などが腐れやすくなる。壁内部に結露を生じる木材を腐朽させる大きな原因となり、建物の耐久性を大きく低下させる。
発生原因 換気不足や加湿のしすぎなどライフスタイルにより発生。床下ではさまざまな環境や条件によって発生。 室内で発生した水蒸気が内部(壁体内)に侵入するため。

結露が発生することにより影響をうけるのが、
カビ、ダニの繁殖原因となる・木材腐朽の原因となることです。
床下では、室内の窓のようにこまめにふくことが困難な場所であるため
そもそも結露が発生しないような環境をつくらなくてはなりません。

床下でのカビ被害

カビは「湿気・温度・酸素・栄養素」の4つがそろえば繁殖してしまいます。

カビが発生するとすぐに取り除く必要があります。

「湿気=カビ」と連想されるように、
浴室やサッシの部分などで、一度は見たことがあるのではないでしょうか。
日本の気候を考えると、カビから逃れることは難しいでしょう。

ほとんどのカビは湿気を好み、
温度が20度を超え 湿度が60%を超えるとしだいに繁殖しだします。

「常に湿気が多い状態、日当たりが悪い、換気できていない、日常的に掃除をしない」
以上のような場所に雑菌が発生し、その雑菌をエサとするカビが繁殖します。

カビが原因で起こる健康被害
アレルギー疾患 鼻炎や喘息、皮膚炎などのアレルギー症状が現れる。 
感染症 水虫やカンジダ症など、真菌感染症にかかる。 
カビ中毒 植物の病気の原因となり農作物に被害を与える。発がん物質がみられる。

床下は湿度が高い上、空気の流れがほとんどなく
浴室やキッチンなどの水廻りの床下は、特に湿度が高くなります。
そのため水廻りの床下は、カビが繁殖しやすい状態となっていることが多く、
建物に大きな影響を与え、室内の環境も悪化してしまいます。

カビ 畳 カビ 床下 カビ イラスト
畳・床下のカビ

 

床下の腐朽被害

住宅の中では、多くの箇所に木材が使われています。
木材が腐るという現象は、
菌(腐朽菌)が木材に住みついて、木材の成分を分解することで起こります。

木材腐朽菌は、木材を分解する酵素類を分泌して、木材の組織を壊します。

木の腐れの原因 ―木材腐朽菌―  
褐色腐朽菌 白色腐朽菌
写真 OLYMPUS DIGITAL CAMERA IMG_2604 IMG_4212 OLYMPUS DIGITAL CAMERA
特徴 セミロースとヘミセルロースを分解し、褐色に変化させるもの。 セルロース・ヘミセルロース・リグニンを分解し、白色に変化させるもの。
被害の対象木材 住宅の建築材としてよく利用される針葉樹林を主に腐朽する。特に床下で多くみられる。 広葉樹を主に腐朽する。
被害の状況 木材の縦横に亀裂が生じる。(指で木材の表面をつまむと粉状になる) 豆粒大の穴が無数にあく。(木材の表面にほつれが生じる)
仲間 ナミダタケ・イドタケ等。建物を腐らせるほとんどのキノコがこの種類。 食用のキノコ(椎茸・エノキ等)。

腐朽菌によって木材の重量が10%軽くなってしまうと、
その木材の強度は40%程も落ちてしまうと言われています。

見た目は何の問題もなさそうに見え、木の腐れは自然現象だからと
安易な考えでいると、危険な状態になってしまいます。

木の強度を減少させるスピードがシロアリよりも速いため
考え方を変えてみれば、シロアリ被害よりも怖い事なのかもしれません。

湿気対策のポイント

床下の湿気対策
空気の流れを良くする 床下換気口等を適切に設置する・換気口付近に物を置かない・換気扇の使用等
雨漏り・水漏れを防ぐ 雨漏り箇所や水漏れ箇所はすぐに修理する・雨水の流入を防ぐ等
湿気をコントロールする 調湿材や除湿機の使用等
建築時の防湿対策 新築時やリフォーム時は正しい湿気対策をする等

湿気対策で最も重要なのが「換気をする」ということです。
床下に停滞している湿った空気を強制的に排出し、新鮮な空気を取り入れ、
床下の湿度を下げるために開発された「床下換気扇」や
床下の湿気を水にかえて排水し、湿気をとる「床下除湿機」が効果的です。


床下換気扇シュミレーション:SEIHO

ご家族の健康・住宅の長持ちのため、床下の環境を改善し、
結露やカビ、腐朽、害虫被害を抑制し、
大切な家を守るために定期的な点検をすることをオススメします。

 

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プログラントではお客様第一主義としています。
お客様のご要望に出来るだけ添えられるよう休日・営業時間外でも対応できる体制を整えています。
点検についてはシロアリ防除の資格保有者がお伺い致します。
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藤井 靖光

株式会社プログラント 代表取締役
日本有害生物対策協会 理事

取得資格
・公益社団法人 日本しろあり対策協会シロアリ防除士13510
・公益社団法人 蟻害腐朽検査士 熊本県-17-0042
・一般社団法人 住宅基礎コンクリート保存技術普及協会
 住宅基礎コンクリート保存技術士J21-0211
・一般社団法人 熊本県労働基準協会 特定化学物質四アルキル鉛等作業主任者
   第4350号
・KOBELCO高所作業車第17号ー6・ロープ高所作業91
・狩猟免許・罠猟免許
得意なジャンル
シロアリ防除・ハチ駆除・その他害虫防除全般・害獣防除全般・害鳥防除全般
担当者コメント
業界経験30年以上・調査作業実績30000件以上の、
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